ナイトウォーカーインブルー

カタカナ縛りとかしねぇから

夜歩くのは息がしやすい
行くのは24時間やってるスーパーかコンビニくらいなものだけど
ニート(厳密には違うが)なので昼間に外を歩くのは人目が気になるし
深夜家族が寝静まってから出掛けるので
親にどこ行くのと聞かれることもない
夜の道は誰も通ってないから自由だ
なにも気にならないこわくない
だから夜歩くのが好きだ

そんな自分が嫌いだ

家をこっそり出ていくところも
夜だけ息がしやすいと感じているところも
人とすれ違わないことに安心しているところも
近所を夜にしか出歩けないところも
夜しか歩けない引け目を卑屈に感じているところも
全部嫌いだ
太陽の下を歩けばいい
人とすれ違ったら会釈すればいい
家族に堂々と行き先を告げればいい
そうなったらいいのに

本当は
夜こっそり家を出るのは怖いし
先の見えない真っ暗な道が怖いし
外灯の下のやけに明るい道にできる影が怖い
怖がりでごめん
夜も昼間も怖くてごめん

こわくないのは
朝だけ
5時頃まだ完全に明るくなる前に
青い世界を歩く
なにもこわくない
なににも引け目を感じない
そんな時間が少しでもあって嬉しかった
見える景色はカラフルじゃないけど
なにも見えないわけじゃないから

優しい青
でもいつも眠っている
短い時間
きっと今日も眠っている
でもまたいつかその色のなか歩くから
今日はおやすみ